2006年02月13日

写真屋をやめれば写真屋は潰れずにすむ?(2)

リバーサルひろげて・・
一応前回の続き。

ウチでは、時折この写真のように、
リバーサルのヤツをひろげてはお客と膝を突き合わせ、
ああでもないこうでもないとやっているのだ。

昔ならばこういった場面は、あくまでもウチの仕事の「一部」
であったのだけど・・・。

「リバーサル」ということは、当然フィルムだ。
したがってフィルムカメラをやっているということになる。
今時フィルムカメラ(も)やっている人ってのは、
(一部を除き)どう考えても写真・カメラが「好き」でやっている人等なわけだ。

写真やカメラにさほど執着しない一般の人達は、
低価格でしかもコンビニのように
後腐れの無さそうなチェーン店やデカイ店に行き、
(証明写真なども然り)もしくはデジカメで自家プリントし・・・、

業務需要の人等もコストダウンを図るべくデジカメによる内製化や
さらなる値引き要求、あるいは写真自体をヤメルなど・・・

成人式や七五三などの記念撮影ものにしても、
(ウチの近所では某ホテルがやっているが)
「雑誌モデル風のができますよ」的な、
あるいは欧米の学校の卒業アルバム風といったような、
より垢抜けた嗜好へと客足が向かうようになり・・・・

ま、概ねそんな風にして写真屋は消えていったんだろうな。

で気がついたら、ウチのお客は、
上の写真のような人達ばかりになった。

今現在のウチは
まあ、「写真屋」というよりは、
ちょっとカッコつけて言うならば
写真・カメラ好きの集まる、
「サロン」みてぇなもんなのだ。

好きでやってる人等相手なら、立地なんて殆ど関係ねぇ。
近場の店商売であるにもかかわらず、遠くからの御得意もいる。
夜11時であっても、何かあれば平気でウチにやってくる。
達成実現したいモノ・コトがあるから、当然カネをだす。
というか、「だせる」人達なのだ
(つまり経済的にそれなりにゆとりのある、ということ)。


ウチはよく他人から「あそこ潰れないでよくやってるよなぁ」
と、陰で言われているようなのだが・・。

ここに書いたように説明すりゃ
解ってくれるかな?。

ちなみに写真左に見えるのがフィルムスキャナ用のホルダ。
ということはこの先、納品が出力であっても外(業者)にだすことは
ほぼないのだ。

デジタル化というのは、ある意味残酷なようでいて実は、
ウチのような零細業者の利益率向上にも寄与していることは、
意外なほど周囲に理解されていない。

次号に続く。

人気ブログランキングへ・クリックお願いします!



この記事へのトラックバックURL