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やはりデカいモニタから被写体眺めていると、
カメラマンやヘアメイクさんなんかよりも、
随分色々なものが見えてくるようなのだ。
マスカラが乾き切っていなかったのか、
飛び散ったチーク(かな)がまつげの先に付着して光っているとか、
ファンデの「だま」になっているところ、
肌の状態のマズい部分で、メイクで隠し切れていない箇所や、
衣服に付着したコミや糸くずなど。
ちなみに、いくらモデルといえども人間なので
やはり肌の状態を常に100%コントロールするのは難しいようだ。
結構肌の荒れている時や目に下にクマのある時も少なくないらしい。
また、顔はOKでも腕などににアザやキズ、
或いは何かに押し当たっていたのか赤く跡が付いていたりと、
何かしら難点が必ずあるのだそうだ。
ブツ撮りのケースだと、ブツ自体の管理が悪くキズだらけで、
それを撮影直後まで誰も気づかなかったとか。
その時の写真(データ)も参考に見せていただいた。
確か化粧品のボトルだったとおもうけど、
本当に「一流でもこんなことやっちまうのか」と言いたいほど、
キズだらけでひどかった。
「こういう仕事はしちゃいけないし、して欲しくもないですね」
とその方笑顔でおっしゃっていたが、
その時の私といえば、
メモりながら一言一句聞き漏らすまいと必死で、
相槌うつ余裕もなかったな。
まあそんな具合に
レタッチャーかデジバックのオペレータが
一番最初に撮影上の難点に気づくケースがある。
だから現場にいれば、それに気づいた時点で
メイクさんスタジオスタッフ、またはカメラマン等に対して、
場合によってはアートディレクターに
「あそこをああしてください、こうしたほうがよいのでは」
と進言することができ、リアルタイムでの改善が可能となるのだ。
勿論レタッチ作業自体の簡素化にも繋がる、というのもあろう。
素早い修正で定められた時間内での
(願わくば短時間で)作用完了を目指す、
つまり、余計なコスト発生の抑止にもつながるというわけだ。
逆に、そういうことを発言していくことによって、
周囲に(特にアートディレクター〜その仕事における美術面での責任者)
レタッチャーの存在が必要不可欠なものとして認識されるという。
ただ言われた通りにやってるだけのレタッチャーは、
この方曰く「単なるレタッチ屋さん」であって、
レタッチャーとはいえないのだとか。
どれだけ緻密で重要な仕事をしているのか意外と解かってもらえず、
安い金額で使われやがて捨てられるだけだ、と。
なぜ自分がここで仕事をしていく必要があるのか、
いい結果が欲しければ自分にその一旦を担わせろ、
というようなことを実際の(特に現場での)作業を通じて
絶えず周囲に主張していかないと、
レタッチャーは安い下請で終わってしまう、
ということだ。
なめられたらおわり。
どの業界でもあてはまる話である。
それと、これも大変興味深い話であるが、
当然契約にもよるが、著作権はカメラマンに帰属する
ケースが多かったようなのだが、
最近は作品へのレタッチの重要度(関与の度合い?)
が増したことで、
カメラマンとレタッチャーとの共同著作になるケースも
チラホラでてきているとか。
こんなかんじに
次々と繰り出される面白い話に
私は完全に前のめり状態であった。
で、この話はまだ終わらない・・。
次号に続く。
Posted by bakashatokyo68 at 23:18
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