2006年11月25日

レタッチはしないでください(第7回)

マミヤRZをこの角度で眺めるのはめったにない?・・
前回の続き。

「3900万画素か・・」

親父はそうボソボソ呟きながら
おもむろに傍にあった電卓を手にして
カチャカチャやり始めた・・。


・・・・・・・・・・・

「7230掛ける・・5428はと・・んー・・
 39,244,440か、んー確かに3900万画素だな」

その目の前のデカい画像の
縦横ピクセル数を掛けたのである。

親父:「でもよー、例えばD200(ニコンの)ヤツで3872×2592だろー。
    縦も横もだいたいそいつ(3900万画素)の二分の一だよなー。
    ってことはよー、それ(ニコンの)を35ミリとすると、
    そのでっけえヤツは、フィルムでいうところの
    ちょうど中判にあたると言ってもいいわけだな」

私: 「・・・・・・・・・」

親父:「だからよー、例えば67で考えてみると、6センチ×7センチだな。
    で、35mmだと2,4センチ×3,6センチだから、倍に近いわな。
    ピクセル数も縦も横もちょうど倍くらいだよな。」

    〜とりえずここでは、上記ニコンのCCDが
     フルサイズかどうかという、その辺の問題は考慮しないでほしい。
     ただのたとえ話なので〜

あ、そーいわれりゃそーだな・・。

親父:「だからそう考えると3900万画素っつったって、
    別にそんな驚くほどでもねえんだよなー
    だって、面積(CCD?)デカけりゃは入る粒も多いんだから、
    当然って言やぁ当然なんだよな」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は、
目の前にいるこの
樽の様な体で薄い頭のとっつぁんが、
もう40年以上もコイツでメシ喰ってきたのだ
ということを忘れていた。

もしかするとウチの親父は、
私が思うよりずっと前から
撮った(デジタル)写真の細密さや諧調の具合等と、
それが実際にどのくらいの大きさの画像として
使われるべきかみたいな、その辺の関係性などを理解、
いや感じ取っていたのかもしれない。

ウチにも昔ホースマンの蛇腹のヤツがあったし、
つい数年前まではマミヤでよく仕事していた。
とにかく何十年も写真を撮り続け、見続けてきたのだ。
で当事者として当然のことながら、
自分の撮った、例えばポジならそれら一つ一つがその後、
どのようなカタチとなって世に出るのかは
解かっていることなのだ。
A4パンフの中なのかポスターになるのか。
あらたまった記念モノなのかスナップなのか。
35mmネガカラーでいいのか4×5でなきゃだめなのか。
その辺のことを、である。

学も無く世相にも疎く、
人の気持ちもあまり考えていなさそうなこの親父が、
本件のような未知の局面で、
あまりにも理路整然とした答えを導き出した
(ちょっと考えれば全然大したことじゃないが)のには、
些か驚いた。
写真であれ何であれ、
一つのこと長年やり続けるというのは
それだけで尊いことではある。
が、そのことの尊大さを思い知るのは、
普段日頃ではなく、むしろこういった新たな展開、
ピンチに出くわした時なんだろうな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、
ある新規のお客(Bさん・第1回参照)
からの仕事がきっかけで、
当ブログにてこの節を始めた。
それから随分時間が経過してしまったが、
そうこうしているうちに
なんとその方Bさんから
次の仕事が(ブツが送られて)来た!。

次号に続く(その回で多分この節は終わります)。

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