2006年12月31日

レタッチはしないでください(第10回)

コイツもすっかり用ナシになっちまった・・
前回の続き。

デザイナーAさんは写真も自分で色々いじりたいので、
ほぼ何も手を加えていないデータを我々に望んだ。
ちゃんと撮ってくれたら後はOKだから、というワケだ。
一方デザイナーBさんは、切り抜いてレイアウトし、
すぐ後行程に回せるような、より完成されたデータとしての写真を望んだ。

そのBさんの仕事を、
ろくに確認もせずAさんの仕事同様に進めてしまったことが、
今回のクレームの原因じゃないかとおもっている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

けっこう前に銀座のあるイベントで、
かつて製版に従事しておられ今はあるスタジオの責任者の方の
話を聞く機会があったのだけど、そこで
「(実際に使われる)サイズ」「シャープネス」「プロファイル」
カメラマン側としては、印刷原稿として入稿の際は
この上記3点をまず注意してほしいと、その方が仰っていた。
残念ながら詳細は忘れちまっているが要するに、
その後扱うにあたって望ましい姿形にして納めろ、という話だった。
一通り画像処理が終わったら、リサイズしたりシャープネスかけたり、
また適宜シャドウ、ハイライトもさらにかけるとか、
「Japan Color 2001 Coated」にしときゃ国内での印刷ならほぼOKとか、
そんな話だった。

その方の話の中で、とりわけ気になるフレーズだったのは、
「印刷用データ(としての写真)とは『キツくする』ものだ」、
ということだ。さらに
「カメラマンはこれを結構苦手にしてることもあるようですが」と、
付け加えていた。
技術的に困難とかではなく、心理的に抵抗があるという意味だ。
それって、なんとなく解かる気がする。
だって折角撮って処理してグッドな画像が目の前にあるのに、
それをあえてシャドウ・ハイライトとかシャープとかで
キツくするんだからねえ。
頭でわかっていても気が引けるよな。

ところで、
一般的にはどうかは知らないが、
ウチはRGB納品である
(というかそれ以外は知らなかった)。
今ではたまにしか無いが印刷会社からの仕事であっても、
CMYK変換などせずRGBである。
当然CMYK用プロファイルを貰うなんてこともない。
ウチがsRGBでやってることを分ってもらった上で、
「普段のJPEGで(?)くれればいいよ、あとはコッチでやるからさ」
とか言われて仕舞いなのだ。

さて、
一流の方から「何を今更」とお叱りを受けそうだが、
上に書いた入稿時の注意点などは本来、
製版印刷工程に出す時に気を付けるべきことである。
よって今回のウチのケースのように
デザイナーさんに納品する場合なんかは、
本当はアンシャープマスクなんてしなくてもいいとおもう。
製版印刷までにもうワンクッションあるのだから、
〜入稿時の問題は当然入稿する先方サンの責任になるので〜
撮って画像処理して納品、でイイのである。
写真屋側が何をしたしないに関わらず、
納品後の写真をどうするかはデザイナーさんの自由である。
印刷行程に出すのはウチではなく先方サンなのだ。

で、こういったウチの事情について何か助言いただければと
かのレタッチャー師に話したのであるが。

師曰く、
やはりデザイナーさんにも
写真について厳しかったりテキトーだったり
色々なタイプがいるようで、結局後に自分でいじることからか、
あまり細かいところまで強く要求する人は多くなさそうなのだ
(注:写真自体の美的な意味での出来不出来とかのことではない)。
なので先方の要件を満たしていればそれ以上のテクニカルな面には
さほど気にしなくてもよいとのことだ。
じゃあコチラの仕事の進め方はべつに適当でもいいのか
というと勿論そうではなく、
前後関係者とのコミュニケーションを図れるように
モニタのキャリブレーションとったり、
しっかり埋め込みプロファイルなんかを統一したりと、
技術面においても筋を一本通しておくように、
と言われた。

で、上でちょっと触れたCMYKにおける
「Japan Color 2001 Coated」であるが、
ついでにこれについても訊いてみた。
何か新しい統一基準が必要だろうということで
大手印刷会社や大手広告代理店なんかが
音頭をとって作り上げた国内基準だとか。
なので正しいとか正しくないとか、そういう類のものではない。
で、これはコート紙等の表面に光沢のある紙の場合にであって、
例えば逆に、おしゃれな雑誌などで最近よくある艶の無い紙なら
「Uncoated(アンコーテッド)」がいいとか。
またインクや輪転機によっても色の見え方は微妙に変わるらしい(マジかよ)。

<後日注付記07年5月23日>:↑非常に中途半端な説明で申し訳なかったが
        そういうことではなく、

     coateed →コート紙
    uncoated →上質紙

    ということらしい。また、、

  Japan Colour 2001 Coated/Uncoated  →枚葉機による印刷
                      
Japan Colour 2002 News Paper
Japan Web Coated(Ad)       →輪転機による印刷
                     
   ということのようだ。

 枚葉機とは適宜裁断した紙に印刷するタイプ、
 輪転機はロール状の紙がぐるぐる廻りながら印刷されるタイプ。主として大量部数用。

  Japan Colour 2002 News Paperは文字通り新聞用、
  Japan Web Coated(Ad)は通称「雑協カラー」と呼ばれていたもの。
その呼び名から恐らく雑誌用でしょうね。<後日注付記ここまで>

実はその時、このレタッチャー師からも
「相手がデザイナーさんとかならそんなに心配はないが、
 印刷会社に納品するときは要注意、先方とよく相談して」と言われた。
理由は上に記した通りである。

なんだかDTPの勉強も必要なのかなと
ちょっと心配になってきた・・・・。

次号に続く(また長くなっちまった。来年も宜しくお願いします)

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