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ビジネス系の勉強会などで
スピーカーの方から
こんな台詞を何度か聞いたことがある。
「私も数年前までそちら(客席)にいた側なんです」
「だから別に私が特別でも天才でもないんですよ」
その言葉に嘘は無いとは思うけど、
その他多くの中から抜け出すには、
やはりその人なりの、
特別な何かがあるのだと
考えずにはいられないのだ。
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3組目は、
ある写真館主宰の方である。
お話の趣旨だけど、
単にたくさん撮るのではなく、
お客に本当に満足してもらえるよう、
よく注意観察しその人の魅力を最大限に引き出せるような
撮影をしましょう、
というところを、実演を交えてのお話であった。
最初の方で機材の連携が悪く
もたついた部分もあったが、
全体的には実用的でとてもいい話だったと思う。
話の最後の方では、
実際に何人か(たしかこの方のスタッフだったと思う)を
使用前使用後みたいして
工夫次第でこんなによくなるみたいな
見本として見せてくれた。
だがお話の方は技術論のようで実は違う。
「ココはこんな風にするとイイ」とか
「こんな風にすればお客が喜ぶ」とか
そういうテクニックがありますよとかいう話ではなく、
「ココはこんな風にするとイイ」とか
「こんな風にすればお客が喜ぶ」とかは
そもそもお客一人一人違うわけだから、
常にそういうことを探し出すこと・工夫すること、
そしてそのための準備を
『怠るな』というお話だった。
半分お説教である。
勿論有難いお説教である。
この方、ライティングにおいては
「『太陽は一つ』信仰」のようで、
すべて一灯ですませるとのこと。
そんなこの方の流儀も踏まえた上での
女性モデルでの実演もとてもためになった、
とおもったが話しは殆ど忘れてしまった。
次に挙げる2つの言葉があまりに印象的だったせいで、
実技などどうでもよくなった。
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「スタイリスト(服装・衣装)やヘアメイクがバッチリ仕上がっても、
最後の最後でカメラマンがそれを台無しにする」
言葉の趣旨はこうだ
例えばスタイリストやヘアメイクといった人達は、
今なにが流行っているかや、どういったものが好まれるか等、
とにかくよく勉強しセンスや技術を磨いているでしょう、
それに引き換え写真屋(館)はどうだ、と。
メインのライト、
それより若干弱めでトップさらにフロントと、
恐らく何十年も前に決めたセッティングで
被写体をいつも同じように立たせる、
来る客を右から左へ流しているだけではないか、と
(残念ながらウチもほとんどそうだ)。
折角今風で洗練された(言い方は古いな)被写体を、
〜そう撮ってほしいからそうしたのに〜、
昔と変わらぬセッティングに当てはめてしまう。
ニーズもへったくれもない。
そんなだから、
その辺にちょっと敏感な新参者に
お客をごっそり持っていかれて当然だとね。
この方が撮影実技をやってみせたのは、
なにも個別のテクそのものを披露したかったというより、
「〜私は今までお客には、こんな具合に一人一人に最適な
ライティングと構図で撮影するよう努めてきて、
今日まで自分のビジネスがうまくいっているのはそのお陰〜」
みたいなことを(そうは言っていないが)言いたかったのだと、
私は勝手に解釈した。
で、その後に
「とにかく我々写真屋もなんとか時間をとって勉強しよう」
と強く仰っていた。
別に最新ファッションを若者同等の目線で逐一チェック、
とかするまでもなく、
ただ単にイマドキの雑誌をパラパラ眺めて
その気分や雰囲気を感じるだけでも違う、
みたいなことも仰っていたと思う。
もう全くもって正論なのであって、
異論を唱える余地など見当たらない。
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「時間てのは、『あるかないか』ではなくてね、
自分で『作る』ものなんですよ」
この言葉を、
まさかこの会場で聞けるとは思わなかった。
勉強会・セミナーの類で
講師が受講者の実践を促すときに使う常套句である。
『「解かった・知ってる」だけじゃ意味が無い、やりましょう』
みたいなことだ。
そしてこれまた正論だ。
この方、
こういった指導の機会がよくあるらしいが、
やはり上と似たようなお話をされるとのこと。
その際、受講者から、
「いやー分かってるんですけど、なかなか時間がとれなくて・・」
とくるらしい。
日常業務の忙殺されて勉強研究する暇が無いんだとか。
私も凡人だし、
こういう人等の気持ちは解かるつもり。
私如きがこんなこと言うの可笑しいけど、
この日この方の技術的なお話は、
そんなに高度でも秘匿性のある話でもなかったと思う。
さほどスゴイことやってなかった。
私がそう思うのだから他の観客も同様に思っていたハズ。
「それくらい分かってるしできるよ」とね。
だってみんなプロで写真学校の生徒ではないのだから。
本当に必殺技みたいなのがあるとするならば、
それは有料のセミナーの方だろう
(参加してないから知らないが)。
「じゃなんでこんな話するのかな」となる。
知っているけど実践せずにきた5年後と
実践し続けた末の5年後。
その両者の差は、
ちょっとした飛び道具なんかでは取り返せないほど、
色々な意味で相当大きいのかもしれない。
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セミナー壇上の人と、その観客。
必ずしも前者が勝ち組みで後者が負け組み、
あるいは強者と弱者みたいな
区分けは成立しないと思うし、
そのテの見方に意味などないのかもしれない。
学校の先生が人生全てにおける先生ってワケでもないし。
だが、
その両者に敢えて差異を見出そうとするならば、
それは超絶テクニックを持っているからとか
資金力とか組織力とかでもなくて、
誰もが知っているであろう善きことを
どれだけコツコツやり続けているかという、
大昔から言われている
実にありふれたことなのかなと、
思わなくも無い。
でも、
そういうのは即効性が低いからか、
最もやる気が起きない。
次号に続く
(このところ更新遅れて申し訳ありません)。
Posted by bakashatokyo68 at 00:16
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エッセイ・仕入先とのこと