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で、そいつに応えるつもりで
手を変え品を変え色々書いているワケだが、
結局今回の話は
どこの業界でもあるように
『時々下請けもやるよ』というだけで、
別にそんなに難しいものでもなかったと思う。
写真屋という商売が難解複雑ってことはなくて、
(もはや)積極的に知りたいと思ってもらえるような
対象でないということなのだろう。
まぁ商売の構造などを解かってもらう必要などないけど。
しかし、
その店にどんな技術・サービス・商品があって、
それによりどんな人がどんな便益を受けられるのかは、
積極的に興味をもってもらい
解かってもらう必要がある。
そうすることこそが商売なのだから。
そんな訴求力(訴求意欲)があれば、
我々は『零細』になど
ならなかったかもしれない。
興味を持たれないことは、
良いか悪いかといえば
やっぱり悪いことだと思う。
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1年程前だったか、テレビで、
『街で見かける潰れてもおかしくないあの店は、
一体どうやって稼いでいるのか』を解明する、
みたいな番組(コーナー?)があった。
欠かさず見ていたワケでもないしすぐ終わってしまったが、
私が見た回が偶然、
ある写真屋を取り上げていた。
どんなサプライズがあるのかと期待はしたが、
変わったオリジナルグッズを
ネット通販で売っている点を除けば(大した売上ではないようだ)、
私の想像を越えるスゴい飛び道具はなかった。
細かいところは古い写真の修復からはじまり、
近所複数の学校の出入り業者として、
ある程度まとまった分量(金額)の仕事が定期的にあることや、
近所の神社の出入り業者として七五三ほか
(たしか貸衣装も用意してあり、奥さんが着付もできる人だった)、
比較的高単価の各種記念撮影があることなど。
そういえば、近所のおみずのお姉さん方が、
店頭に飾るための写真も撮ることがあるよと、
ご主人が話しながらニヤけていたのを覚えている。
他にも食い扶持何点か紹介していたかもしれないが、
詳しく覚えちゃいねえし
まあそんなところである。
出演者一同
「んーなるほどそーだったのかー」
的なノリではあった。
それなりに新鮮だったのだろう。
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この番組で、
一つ印象に残ったシーンがある。
その店を取材にあたったタレントが
店を一瞥した後に
商品として陳列されていた
コンパクトフィルムカメラ(!)を手にとり、
「これいつからココにあるんだろう」的なこと言いながら
意地悪姑の如くカメラ上部の埃を
人差し指で掬い上げた場面。
これを同業者が見ていたら、
どんな風に感じたのかな。
テレビ的にはこういうのは演出の一つかもしれないが、
私は特に腹立たしく思うこともなかった。
残念ながらこれこそが、
我々のような売れない弱小零細商人の様態を、
端的に示す一例だからである。
優秀な商人なら商品に埃などつけさせないし、
埃を放置すれば(商品に限らず)どういうことになるか、
感覚的に解かっていると思う。
ていうかそれ以前に、
埃を被るほど回転の悪い商品など
とうに見切りをつけるはずである。
そんなものが並んでいる店頭店内が、
大凡魅力的であることはない。
やがて『あそこどうやって食ってるのかな』などと思われて、
人々の興味もそこで潰える。
せっかく揃えられた商品(その良し悪しに係らず)も
日の目を見ずにやがて埃を被る。
こういうのって、
「見た目」「見せるもの」が商材の写真屋としては、
ただ単に「商品」と言う名の不良資産を
帳簿上で何年も繰り越してしまうこと以上にタチが悪いよね。
しかし・・・。
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ところで、
ココまで言っておいてなんだけど、
私はこのお店(ご主人と奥さん)を
この場でコケにするつもりなど全く無い。
むしろ立派だと思っている。
ウチなんかよりも稼いでいるんじゃなかろうか。
上の番組ではたしか、
実際の収入額まで公表していたとおもうが、
そんなに悪くはなかったと記憶している。
ようするにその番組は、
今にも潰れそうなあの店も、
「実はこうやってちゃんと稼いでますよ」的な趣旨であって、
決して対象者を否定的に捉えるようなものではなかった。
とにかく
他人がどう見ようが、
商売として立派に成立しているのだ。
私の独断にて至極失礼承知で言わせていただくが、
見るからにやり手っぽい人か、
見るからに人付き合い関係が弱そうな人か。
このご主人は間違いなく後者に属する(ように私には見えた)。
垢抜けないし押しが弱く口下手(私の想像)、
だけど真面目で仕事はキッチリやるみたいな(これも想像)。
流行にも鈍感で商品や店頭には気が回らないけど
〜そんなお人柄がそうやって店構に表れたのかな〜、
それ以外のところで必死に頑張った(勿論これも想像)。
その結果が
その番組での姿なのだと思った。
それはそれでよいではないか。
いくら情けない店でも、
経営者が極悪人とは限らない。
いくら店構えがしょぼいからといって、
仕事人としての腕が悪いとは限らない。
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どんな人でも親しい人が数人かはいるものだ。
少なくともその親しい数人が(その中には同業者がいるかもしれない)、
見かけに騙されずその人の真の魅力に気付いているかもしれない。
そういう人等から仕事がもらえたなら、
商売はとりあえず成り立ってしまうことがある。
七五三などの大切な写真どうしようかと
値段やら段取りやら色々悩んだ挙句、
仕方ナシに近所のあの店に相談してみようと、
街の潰れかけ写真屋にやって来る人が、
町内で何十件に一件、イヤ何百件に一件くらいはある。
そして実際話してみたら、
「あら以外にいいお店じゃない」とかいって
お客になってくれたりする。
或は「何十年もやっているから信用できる」とか、
「べつにどこでもよかったんだけど
たまたま一番近い写真屋だったから」とか、
「他の店を知らないから」
という理由で来てくれる人もいる。
そういうことは毎年ある。
こんなかんじの人というか店(商売)が、
まだまだ世の中にはたくさんいるのだよね。
商売上の問題解決において、
または一般消費者の購買意思決定において、
価格や品質・利便性・規模知名度やブランド力など
そういったもの『以外』の決定因子の存在を、
はっきりと認識する瞬間である。
ただ私の考えるソレはとは、
このブログで散々書いているように、
実業や学術の世界なんかで
『定性的要因』などと定義されるものなんかに比べれば
遥かにシミったれたバタ臭いものである。
次号に続く。
Posted by bakashatokyo68 at 20:29│
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エッセイ・仕入先とのこと