2013年08月04日

ブログ7周年記念〜戦略的写真屋とは何か(第6回)

みたままつり2013:靖国神社にて(東京都千代田区)

前回の続き。


私は10年以上前にタバコを止めた。

それまでは一日一箱ペースであったが、
止めることを思い立ったその日から
誰に告げることもなく少しずつ本数を減らしはじめ、
「もういけるかな」という手ごたえを感じた日、
スパっと止め今日に至る。
半年以上費やしたろうか。

やがて周りがそれに気づき
私にこう言った。

「よく止められたな、そんなに急に」と。

別に突然止めたつもりはないのだが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


私がこんなブログやってよかったなと思う点は、
結果しか見えていない物事について、
そのプロセスを想像してみるクセがついたことだ。
いいものも悪いものも、
昨日今日急に出来上がったわけではない。


前回投稿からだいぶ間が空いてしまい申し訳ないが、
新しい建物の写真屋は
金融機関からの借金によるものという、
かなり強引な前提で話を始めた。


借金については門外漢なので
詳しく述べるつもりはないが、
歳をとれば
住宅ローンも難しくなろうし、
商売でも運転資金とかならともかく、
跡継ぎがいなさそうな店など
およそ金融機関からは見向きもされなくなるだろう。
覇気のない店構えしてりゃ尚更だ。
実際は銀行員にでも聞いてみなけりゃ分からないが、
借りられる(借りることができた)人は、
恐らく最初からそれなりに賢く
事業意欲旺盛な人物であったと推測される。

なぜそんな当たり前のことを言うのかというと、
そうでない商店がたくさんあるのを知っているからである。
そして、
そういう店も意外となかなか潰れなかったりするのだ。


だからっつって、
カネ借りられた人が立派で
借りられなかった人がダメ人間だなんて思っているわけない。
言わずもがなであるが、
小さな企業や店は
どんどんカネを借りずらくなっている
(「そんなことはない、むしろ逆だ」と言う専門家もいるが)。
昔は可能でも今ではダメだったりとかもあるだろうね。
バブルの頃には
なんとウチにだって銀行が来たもんだ。
資金需要がないか探りに来たんだよ。
しかも某都市銀。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

働いて何年かすれば、
ビジネスにおいて借金とは悪ではなく、
むしろ歓迎されるものでもあることを学ぶ。
それが事業意欲の現われでもあり、
成長への期待でもあるからだ。

借金して何かをやるということは、
コストパフォーマンスはもちろんのこと、
損益分岐がいつ来るとか返済期間のことなど、
必然的に長期的視点を持たざるをえなくなる。
相当な覚悟の末、
資産をリニューアルさせることでレバレッジをかけ、
一気に商売を質量共にレベルアップさせていくのだ。
前回書いた「戦略的」とはこれを言っているのである。
そういうことをやってきた人と
そうでない人とでは、
結果的に見た目の違いが現れても当然といえよう。
昨日今日の思いつきでできることではないのだ。

反対に
無借金であることは、
それ自体無害であるが、
事業意欲も低くアイディアもなく、
当人自らその成長性を期待していない証かもしれない。
少なくともウチには
10年後20年後どうしたいかなどという
具体的なビジョンなどなかった。
だから急に店をどうしようなどと考えたところで
アタマもカラダも動かないのである。
そこに年齢という変数が咬んでくるから尚更だ。
このことは
そこの住人たちが真面目だったか不真面目だったかとか、
そういうこととは全く違う話である。


よって、
ウチのような店が資金力をもって
早急に店を今風に模様替えして
今時の客層にアピールするなどというのは、
そもそも不可能に近いし
避けるのが賢明である。

というか、
自分自身で「そういう」体質にしてしまったのだな。


「じゃ実際どうすりゃいいんだよ」
と言われれば、
このブログ全体が答えだと言うしかないがね。


そのためにこれを書いてきたつもりだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

借金は
なにも建物のためだけではない。


普段はほとんどないが、
たまに他所様(写真屋)ブログを拝見することがある。
数はそれほど多くはなさそうだが、
少なくとも私のコイツに比べれば
有用で誠実なものばかりに見える。
しかし心苦しい話もそれなりにあって、
閉店を決意した時のものや、
中には
抱えた借金を返済していく辛い日々への、
恨み節のような文面に出会ったこともある。
なにも悪事を働いたわけではなく、
これまで精一杯やってきた結果なのだから同情するしかない。

たまたま私の読んだ
彼らの「借金のもと」とは、
DPEの出力機(正式な呼び名はあるのだろうが)だった。
ようするに設備投資である。
それが購入であれリースであれ、
小さな商店にしては一大決心であったろうし、
彼らなりの勝算あってのことだったろう。
一時はそこに特化した業態というか店
(「1枚○円」とかの激安プリント)がテレビでも紹介されたくらいだが、
そんな彼らの景気のいい話も長く続かなかったみたいだね。
もうそいつ自体が価格破壊の象徴みたいだった気がする。


勿論
結果論だし何とでも言える。


こういった
リスクを承知でチャレンジする
勇気や気概のある人々が
(モノを作る人はここに含めてよい)
皆報われてくれたなら、
こんなに素晴らしい世界は無いんだけどな。


次号に続く。



この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/bakashatokyo68/52342705