2015年02月05日

ブログ7周年記念〜戦略的写真屋とは何か(第25回・最終回特別編其の3)

元旦の王子稲荷へ向かう狐の行列(東京都北区にて)

前回の続き。


いきなりでなんだけど、
メイドカフェというものを
初めて聞いた時、
ちょっと奇妙に感じつつも
「うまいこと考えるやつがいたもんだな」と感心した。
客はともかく
秋葉原の道中で売り込むメイド役の彼女らは、
なにかと好奇の目に晒されるだろうが、
それでも「好き」が仕事になったのだからいいのかなと、
単純に考えていた。

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だが、
5年後10年後、
彼女達はどうしているだろう。

ああいった風情のビジネスが長続きしそうにないのは
誰でも見当がつく。
ならばその後うまく転職できればいいのだが、
極めて特殊な職種ゆえ簡単にはいかないだろう。
「かなり風変わりな接客仕事」のみを数年こなしてきて、
例えば急に高級宝飾品店の営業とかやれとか言われても難しいだろう。
ある種の特殊技能?の持ち主にはなっているかもしれんが。

でも、
そんな彼女らだけが特別なのだろうか。

こういうのを俗に「つぶしがきかない」とか言うが、
前回書いた野球選手も美容師も
大きく違わないし、
いわゆる普通の事業会社で働く私を含めた多くの人も、
実はたいして変わらないと思う。

なぜなら、
私達一人ひとりの仕事内容は、
一般的でも王道でも主流でもゼネラルでも
何でもない。
かなり極端な言い方をすれば、
まず最初にビジネスを始める者がいて、
そいつの要請により仕事が生じ、
それをこなしているだけだからだ。
所詮限定的であり、
自分で一から仕事を設計したのでもない。
そして、
ビジネスを始めた者が
「その仕事もういらない」と判断したら無用になる。
その仕事がどれほど高度だとか熟練とか関係ない。
他者の要請に応じて働く者に
それを決める権利はないのだ。

とはいっても実際にはご存知の通り、
相当多くの人が企業や業界を行き来している。
しかし、
市場における客観的価値感の中で取引される
金品のような人材なんて、
そう多くはないと想像できる。
「○○だけを何年もやっている人」「□□しかやらない人」
そういう勤め人なんていっぱいいるから。
それでも会社からはそれなりに重宝されたり尊敬されたりする。
もちろんそれなりに貰っているんだろう。
それはそれで素晴らしいことである。
しかしそれはあくまでも、
局所的で相対的な評価に過ぎないのだと、
私たちは理解しておくべきだろう。
なぜって、
どんなに尊敬されているベテランさんも、
社外に出ればただの通りすがりのおじさんだ。
メイドカフェを始めた人(ビジネスオーナー)は、
旬が過ぎて商売がヤバくなれば店を閉めればよいが、
だがその時メイドさんたちはどうすればよいのか。

私たちとメイドさんも、
たいして違わない。

写真屋は
はたしてどうだろう。


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仕事を興す者とそこに雇われる者とでは
決定的な違いがあること。

どんなに小さな仕事でも
世の中の競争と繋がっているのであって、
故にどんなに優れた事柄であっても
その価値は変化するのだということ。

そういった仕事社会の持つある種の残酷さを
私たちがあらためて捉え直し、
記述もしくは口述していくこと。
とりわけ下の世代にきちんと伝えていくこと。

そして、

それら理解のために、
どんな仕事(他人)であっても
興味を持って観察することは
決して無駄ではない。
見下したり忌み嫌ったところで得るものはない。



・・という風に、
また前と似たようなことを
今回も書いてみたのであった。


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年初、
我が家に私の兄弟達が集まった時、
色々な世間話をしていたその中で、
弟から意外なことを指摘された。

「たとえ話がうまくなったな」と。

その時はたまたま姪っ子に
「世にはびこる馬鹿げたダイエット話に騙されるな」
ということを話していた。

「結局バランスよく食べるのが最善」
「野菜だけ食うやつはばか、たんぱく質もとれ」
「炭水化物抜いたって体調崩すだけ」


とどめにこう言った。

「野菜しか食わないのは、
 家を建てるのに職人と工具だけ用意して
 材料を仕入れないのと同じだぞ」

「たんぱく質はカラダの材料になるって小学校で習ったろ」
 

結論だけなら一言二言で済むかもしれないが、
それで深く理解してくれるなら誰も苦労はしない。
だからたとえ話なのだ。
ネタは映画や小説書籍等で
仕入れることができるが、
このブログを書くことで培われた部分もあるなと
実感しているところだ。


こんなたとえ話を
あと数回ほどさせていただく。


次号に続く。


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